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このブログは企画系創作作品をまとめたブログです。主更新はオリキャラRPG企画になっております。
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100710-01.png100710-02.png

左絵) 左:ユナギリアス・セレディア  右:レディローズ・クーロン
右絵) 左フィッシャーマン・ヘンゼル  右:ビクターブランド・ブロジェット

堪えきれなくなったずっとモブのターン!
堪えるというか、書き溜めていたものがあっただけなのですが。一応我が最愛の人々に出てきてる、ヒュー国モブの人たちですね。
右絵は初っ端から氷漬けになった氷刃騎士団団長直属部隊の隊員さん。ブランドは竜騎士部隊から、フィッシャーマンは弓騎士部隊から左遷推薦されてきました。
ブランドは実力はありますがちょっと夢見がちで人の話を聞かないタイプ。悪い人ではありませんが兵士よりもソロの冒険者をやった方がいいんじゃないかという感じです。ヒーロー願望があると言いますか。困っている人やなんかを助けるのは大変結構ですが、それで部隊の命令を無視していては所属騎士失格、ということです。
フィッシャーマンはこれでも魔族ではありません。身体中にある《カーバンクルの目》を使って魔力を見たり魔力を貯めたりする“体質"を持つ純然たる人間です。それらの体質的なものは団長直属部隊入りしたことには一切関係が無く、原因は彼が敵をオーバーキルすることのせいでした。一人狙撃すれば相手をヤマアラシ状態にするまでやめない。
左絵は結界突破役に抜擢された情報局員で………と思ったのですが、上げる段になってまだその場面が入った話をこちらに上げていないことに気付きましたorz ちょ、調整したら上げますので; ユナギリアスはともかく、クーロンはちょこちょここちらにも出てますね。色が無いとファーに見えるのは、自分の描き分け能力の無さゆえです…。
ユナギリアスはヒューフロスト内で犯罪を犯したため情報局に引き取られた吸血鬼。罪状は不法入国・2名分の身元偽造・一般人への魔術使用・旅客報告違反・旅客殺人。牢屋で延々過ごすよりは、首輪付けられててもある程度自由に動けるほうが良いので情報局入りしました。
クーロンは見ての通りの葬儀屋の息子です。カルーアの幼馴染。幽霊が見える・ウィルオウィスプの炎を体内に宿すという特殊体質の持ち主。元雪盾騎士でしたが、とある事件で騎士の力だけでは解決することが出来ないこともあるのだと実感、情報局に鞍替えしました。

そして追記もまだまだモブのターン。
同作で出てくる内政局員、アラヤ・ミロワールとフリードリヒ・ミスティックの話と、アリアドネ登録したことだし《ミッドガルド家》の当主代理2人の話が置かれています。
書いていくうちに皆どんどん変な人になっていく…;
絵以上に解りにくいでしょうが、お暇な方はどうぞ。




■合わせ鏡の恋


「あのさ、アラヤ」
「フリッツ、あのね」
発言は同時だった。相手の発言を促す次の句も、二人同時に発する。
「どうしたの? 先、言ってよ」
「フリッツから言っていいわよ」
沈黙。互いに顔を見合わせ、お互いの発言を待ってから、一向に終わらない沈黙に二人同時にため息を吐く。いつもそうだった。何か重要なことは大抵、二人同時に思いつく。
だから付き合い始めた頃に沈黙を破る妥協点を作った。『話すときは二人同時に』と。
「じゃ、せーので言おう」
「そうね」
「せーの、」

「別れよう、アラヤ」
「私と別れてください」

終わりを告げる言葉すら、二人はタイミングを違えることは無かった。


昼休み、内政局本部の廊下にて。それはいつも通りの、ニュースペーパーの三面記事でも語るような調子で語られ、そして最大限の驚きをもって返された。あまりに大げさに驚く後輩にフリードリヒは前髪に隠れた目を瞬かせる。
「そんなにビックリ?」
「当たり前じゃないですかっ! 先輩がミロワール2級官と別れたなんて…、大体付き合ってたって初めて聞いたときだってビックリしたのに」
「そういえばそうだったっけ、コーテルは」
なんでもないことのように煙草をふかすフリードリヒに、コーテルは呆れたように唸った。アラヤ・ミロワールと言えば内政局でも評判の美女だ。おっとりとした雰囲気とは裏腹に内政局長秘書を勤めるほどの有能さで、局内外でファンも多い。コーテル自身もファンとまではいかないまでも、中央演算室にお使いに行くたびに彼女に見惚れていた。
そんな彼女がお世辞にも格好いいとは言いがたい上司・フリードリヒと付き合っていると知ったときは世の不公平さというか、ある意味公平さに打ちひしがれたものだ。
「なんでそんなに落ち込んでんの?」
「先輩が動じなさすぎなんですよ…。せっかく先輩みたいなのでも付き合ってくれてたのに、逃がした魚が大きかったとは思わないんですか?」
「そーだよねえ…。俺よりいい男が居るとはそうそう思えない。まあ振ったのは俺もだからお互い様だけど」
はあ、と。辺りにも聞こえそうな大きなため息がコーテルの口からこぼれた。このフリードリヒの性格も含めて、よくアラヤはお付き合いが出来たなと心底思う。
「で、別れた原因はなんですか?」
ジト目で尋ねてくる後輩に、フリードリヒはうーんと静かに考えて口を開いた。
「性格の一致、かなあ…」
「はあ?」
答えと共に漏れた紫煙を眺める。風の無い屋内では、煙は吐き出された流れそのままに進み掻き消えた。
「ま、いいや。いつかこうなるんじゃないかって思ってたし。コーテルもさ、気にしないでいいよ」
「気になりますよっ!」
必死に食い下がってくるコーテルに、思わずフリードリヒの頬が緩む。彼はゴシップに対する野次馬的好奇心ではなく、純粋にフリードリヒを心配してくれているのだ。大方、フリードリヒが別れを切り出されるようなことを仕出かしたと思っているのだろう。
「いいんだよ。本当にもう、終わったことなんだから。それともコーテル、アラヤのこと狙ってんの?」
「そ、そんなこと…! オレなんかじゃ身の程知らずもいいとこでしょう…」
「そうだねえ」
「酷っ!」


「アラヤのこと振るなんて、俺ファンクラブの奴らに何て言われるんだろうね」
「すごく怒られるんじゃないかしら。よくも私を振ったなって」
「付き合ってても怒るのに、勝手な奴らだな。アラヤに付き合ってくださいの一言も言えないくせに」
やれやれと前髪を掻き揚げて苛立ちを示すフリードリヒに、アラヤはくすくすと笑った。
「仮に言われたとしても、困るわ。私あの人たちのこと覚えてないもの」
「そうだろうねアラヤなら。興味の無いことにはとことん冷たい」
「あなたと同じでね」
テーブルの上に置かれたフリードリヒの手に、そっとアラヤは自らの手を重ねた。
「フリッツ、正直に話しましょ。どうして私と別れたいと思ったの?」
「ああ………、……せーので言う?」
「うん」
「せーの、」
「「他に好きな人が出来ました」」
綺麗に重なった声に顔を見合わせ、二人は笑いあった。ひとしきり笑ってから、しみじみと切り出す。
「やっぱりか」
「そうだろうとは思ってたわ」
「なーんかさ、妙な感じだよねえ。今別れ話してるのにさ。ちっとも別れるって感じじゃない」
「多分、最初から私たちは“恋人同士”じゃなかったのよ」
「そうかもね。兄弟とか、小さい頃からずっと一緒に居たような感じだ。―――いや、もっとだな。兄弟よりももっと身近で、ずっと傍に居たような感覚…」
「鏡みたいに?」
「そうだね。そんな感じだ。アラヤを見てると自分を外から見てるみたいだ」
「私もそう思ってた。フリッツは、もう一人の私みたいだった。…じゃあ、新しい人とお幸せに」
「そっちこそ。…っても、まだ告白すらしてないでしょ」
「もちろん。世間的には私たちは付き合ってるんでしょう? 多分、交際を隠していたとしてもフリッツに報告してから告白するけど」
「俺も一緒だよ。やっぱり鏡に人生相談してるみたいだな。本番の勇気を保つために鏡に向かって決意表明って、ダサいことしてるよ」
「いいじゃない。私たちは、鏡の中身が現実に居るんだから」


「やっぱお前じゃあ見込みないよ」
「いくらなんでもストレート過ぎじゃないですか…」
フリードリヒが別れ話をした時を思い出しながらコーテルを茶化していると、件のアラヤが廊下の向こうから歩いてきた。氷刃騎士団の制服を来た騎士を一人従え、こちらに向かって来る。
話の流れで紅潮しているコーテルに微笑みながら会釈をしてから、アラヤはフリードリヒの正面に立ち止まった。懐から彫金の施されたシガレットケースを取り出し、差し出す。
「あなたが失くしたって言ってたシガレットケース、見つけたから持ってきたわ。昨日部屋の掃除をしていたら、ベッドの下から出てきたの」
「そう、ありがとう。これ3番目に気に入ってたやつなんだよね。わざわざごめんね」
「いいのよ。司法部門の資料を取りに来る予定はあったから。ついでよ」
「ついでに付き合わされる騎士さんも大変だな」
どちらが“ついで”なのかとはあえて訊かず、フリードリヒの視線がアラヤの斜め後ろに居る騎士に向けられた。騎士はその視線に気付くと、静かに会釈をした。アラヤよりも頭半分ほど背が高く精悍な顔立ちをしているが、よく見ると騎士は女性だった。
「資料が多いから運ぶの手伝ってもらおうと思って。彼女はキリエリア。キーリ、この人がフリッツ。フリードリヒ・ミスティック司法部門長よ」
「名前は存じ上げております。キリエリア・ヤヒコ、内政局中央付きの親衛隊所属騎士です」
「そ。…あ、こっちはコーテル・プルテウス5級官。うちの雑用」
「雑用って酷いですよ! 最近書記助官資格取りました!」
「雑用じゃん」
言い合う二人を楽しそうにアラヤは見つめる。キリエリアが「そろそろ参りましょう」と囁くと、「解ったわ」とアラヤは頷いた。
「あのさ、もしかして」
「ねえ、フリッツ」
去り際の一言が被る。互いに尋ねようとしていることを察し、フリードリヒとアラヤは思わず吹き出した。コーテルとキリエリアは訳が解らず首を傾げる。
「もういいや。じゃあね、アラヤ」
「うん。またねフリッツ」
軽く手を振り、廊下の奥に消えていくアラヤとキリエリアを見送ってから。
「じゃ、俺らも行きますか」
フリードリヒとコーテルは、アラヤ達が来た方向へ歩き出した。




■闇にとけ残る


その日は定例の報告会がある日だった。
氷刃騎士団竜騎士部隊長イェレミアス・ミッドガルドは《本家》を訪れ、出迎えた使用人達に挨拶をする。正式な当主が居る今でも、財団の主導は当主代理であるイェレミアス達だった。
普段ならば挨拶の後直ぐに屋敷の談話室にて話し合いが行われるのだが、今日は玄関ホールで出迎えられた時から、館内の様子が少しおかしかった。
「どうかしたのかい?」
「あの、イェレミアス様。それが少し前からクロゼット様のお姿が見えなくて…」
まだ十代の半ばか後半程度に見えるそばかすの女中が、おどおどと報告する。
「他の皆は?」
「すでに談話室に見えております。クロゼット様だけがいらっしゃらなくて」
「…そうか、解った。クロゼットは僕が探すから、君は談話室に行ってまもなく会が始まると伝えてくれたまえ」
「そんな、イェレミアス様のそのようなことをさせる訳には…!」
「いいんだ。クロゼットは、僕が行かなきゃ出てこないよ」
有無を言わせぬ口調で押し切り、イェレミアスは外套を女中に預けて2階へと上がっていった。
歩きなれた階段を上り、2階にある財団関係者の私室がある区画へ向かう。基本財団は学生の生活・学費支援を行うのみだが、一部の特に優秀な者は将来財団運営を担うべく特別な教育が施される。そしてその一部の優秀な者は、財団本部である《ミッドガルド本家》での生活が許されるのだ。
現在当主代行の肩書きを持つイェレミアスとクロゼットも、本家に自らの部屋を持つ。すでに結婚し家庭を持っているイェレミアスは今では会議で泊り込む時くらいしか使うことは無いが、独身でかつ孤児であったクロゼットは今でもこの屋敷に暮らしていた。
だからクロゼットが居る場所は、この屋敷か主をしているアリアドネの教会《沙》しかありえない。しかし会議がある日に教会に出ているはずもない。
イェレミアスの部屋を通りすぎ、廊下の突き当たりから一つ手前の扉。そこがクロゼットの部屋だった。
正確に3度ノックをし、間髪いれずに戸を開ける。室内に人影は無く、またメイド達が掃除に入ってから人が立ち入った様子も無い。人気の無い部屋に入り、イェレミアスは部屋の隅にあるクローゼットの前まで歩み寄った。小さく息を吐いてから、クローゼットの取っ手に手をかける。
ゆっくりとクローゼットを開けると、そこには膝を抱えて座る男が居た。祭務官の正装をし、側壁に身体を預けて目を閉じ眠っているように見える。だが、直ぐに男の目がうっすらと開かれ、眠たげな顔がイェレミアスの方を向いた。
「……レミー…?」
「おはよう、クロゼット」
まだぼっーっとしているクロゼットに、イェレミアスは手を差し伸べる。その手を暫く見つめてから、クロゼットは手を取りクローゼットから出てきた。
「イェレミアスが居るということは、もう会議の時間なのですね」
「そうだよ。もうすぐ始まる。談話室に揃ってないのは僕とクロゼットだけだ」
「会議の前には出てこようと思っていたのですが、眠ってしまったようです」
「今日は僕が居るからそれでも構わないけど、」
フードを整えるクロゼットを手伝いながらイェレミアスは微笑んだ。
「他の人にも居場所教えればいいのに」
「必要ありません」
「安息の時間が無くなるから? そろそろ親離れしないとこれから大変だよ」
「私は孤児です。離れる両親など居ない。……マリオ大兄やイェレミアスのことは、大切な家族だとは思っています」
自覚無しか、とイェレミアスは心の中で呟いた。
「今はまだ支障無いからいいけどさ…」
「何の話です、イェレミアス?」
小首を傾げて尋ねてくるクロゼットに、イェレミアスは何でもないと首を振る。
むしろ逆に。
もう手遅れなのかも知れなかった。
今しがた自身が出てきたクローゼットを丁寧に閉じるクロゼットを眺めながらぼんやり思う。イェレミアスの目にはその手つきがミッドガルド本家の誰と接するときよりも丁寧に、慈しみをもって動かされているように見えるが、それがイェレミアスの偏見なのかイェレミアス以外の者が見てもそう見えるのかは解らない。
クロゼットの名前は、クローゼットに押し込められて捨てられていたことに由来しているのだという。最初に聞いたときは子供間でもあだ名か、名前が明記されていなかったため名前が決まるまでの間の呼び名なのだと思った。
だが最近は、彼が自ら名乗りだしたのではなかろうかと思っている。親無しの子供達は、親から与えられた自身の名に親を見出していると、孤児院を多く営むシュバルツシュタインの当主が話していた。
「クロゼット。今度さ、一緒にご飯でも食べに行かない? なんならマリオ兄さんも呼んで、報告会を兼ねてもいい」
「どうしたんですか、急に?」
「たまにはいいかなって」
「私もあなたも、増してマリオ大兄も、重い立場にある者です。そうそう都合がつくとは思えませんが……ですが、もしも時間があれば、それも良いでしょう」
さあ、参りましょうか、とクロゼットは振り返ることもなく部屋を出て行った。
イェレミアスはもう一度クローゼットを確認し、部屋を後にした。



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