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05 2009 / 08
これで最後です。4分割にしようかと思いましたが最後が短いんで統合。
インテグラの街のことについて、訊きもしないで勝手に書いてしまいました。すみませんふみさま。
リンドホルムとか見る限り商家が色々ありそうなので、工房で作っているものは(直売で工房でも売ってるとは思いますが) 基本そちらに卸してから売ってるのかなと思いました。なので工業区は人はそんなに居ないかなと。
2時間ドラマみたいな感じでとか言っておきながら真相がおあずけになっていることについては本当にすみませんでした…。

この話でウルスラは文章が書けないという事実が判明しましたが、それでよく祭務官になれたと思いますよね。
なれるんです、実は。
これは情報局員だけの例外ですが、前線担当の祭務官に限って一定以上の読み書きなどが出来なくても戦闘能力が高ければ祭務官資格が得られます。その代わり管理を担当する職務には就けないようになっています。ヒラどまりってことですね。
ついでに7課には他のメンバーが居るという事実も判明しました。書いてるこっちも他のメンバーには申し訳ないと思います。

祭務官の階級について。
祭務官の階級は1~5級と見習いを含めた実質6段階あります。
1級は現職の宰相と各政務局長のみに与えられる階級で、常に4人しか居ません。引退すると2級に戻されます。
現実的に辿り着ける階級の中では2級が最上位になります。地方教会のトップや、政務局の幹部など。
3級は中団体のリーダーレベル。3級から申請無しでもモノリスを利用できるようになります。故に貴族の従者となる聖職は3級官が多いです。また、騎士団の部隊ごとに居る伝令官には就職資格として祭務官3級が必要になります。
4級は小団体のリーダーレベル。頑張れば誰でも取れるレベルです。
5級はやってることは見習いとさほど変わりませんが、資格を持っているため正式に祭務官を名乗れます。見習いは祭務官の仕事はしているが資格は持って居ない、持つつもりの無い人も含まれます。
といったところです。3級官は総数は少なくないはずなのに、慢性的に人手不足な感じです。需要が多いのもありますが、モノリス使用の特典とあいまって5→4から上がるのは比較的簡単ですが4→3に上がるのは少々難しいからですね。
ちなみにモノリス使用の特典は、六人委員会と王族にも与えられています。それらは登録無しでモノリスが仕えるのはもちろんのこと、先約をすっ飛ばして最優先で使えるという権利つき。
ミッドガルドが政敵や情報局よりも先手を打てるのはこの特典の効果もあります。







「息巻いて出て行ったのに収穫ゼロか」
「そういうこともあるだろうが」
「やーい」
手ぶらで帰ってきたクーロンたちを、デヴィッドの抑揚の無い小言が迎えた。言い返しても更に返されるだけなので、クーロンはぐっと言葉を飲み込む。
7課執務室の机には、一山の資料が積まれていた。デヴィッドが閲覧申請した資料の写しだろう。
「そちらの首尾は?」
「4、9、5という数字に関することならほとんどゼロだ。それに関してはやーいと言ってくれて構わない」
「言わんぞ」
なぜかデヴィッドはしゅんとした。だがすぐに立ち直って続ける。
「黒幕が居るタイプの通貨偽造事件には2種類あるようだ。簡単だな、純粋に金目当てと、それによる混乱を求めるもの。前に同時多発的に偽造通貨が使われたときは、その混乱に乗じて魔族の襲撃があったそうだ。まあ、これは現時点ではどちらとも言えないな」
「だが、元騎士の情報局員を死に追いやるということはかなり腕の立つ者が協力していることになるぞ。もしくは単純に頭数が多いかだ」
「魔族という分母を使えば腕の立つ者など山と居るだろうし、貴族なんかの有力者は私設軍を持っている者も多く居る。手持ちの兵でなくとも雇われの冒険者や傭兵を探せば腕も頭数も自由自在だ」
「兵力は手がかりにならないか…」
「そうでもない。私設兵のアリバイや最近の動向を見れば怪しい者を炙り出せる。人を雇うにも仲介屋が要るしな。問題は調べるのに時間がかかりすぎることだが」
「すまない。デスクワークはお前が頼りなんだ」
「構わん。俺には外回りは向いてないから」
デヴィッドはしみじみと笑った。
結局どちらも新たな手がかりを得ることはできなかったということだ。しかたなく調査は基本的なことに戻った。デヴィッドは協力者となり得る者の中から最近不穏な動きを見せている者を探し出し、クーロンとウルスラはガヴリエルの周囲の聞き込みから始める事となった。
再び外に出る準備をしていたクーロンに、デヴィッドはそういえばと切り出した。
「クーディーハルト4級官のモノリス利用履歴を取り寄せたんだが………1週間ほど前か、インテグラに行った記録があった」
「インテグラに?」
「ああ。仕事のスケジュールと照らし合わせてもインテグラに行く目的が見当たらなくてな。少し気になった」
「インテグラか……。ガヴリエルはインテグラに特に身内などが居る訳ではないが………」
言いかけて。
クーロンの中で、断片が綺麗に並んだ気がした。

インテグラに身内は居ない。
お互いに解り合える。

そして49という数字。

「ウルスラ、インテグラだ! すぐに向かうぞ!!」
「えっ? あ、はい!!」
嵐のように去っていった課長と妻を見送って、デヴィッドはしばし考えた。
クーロンは何かに思い当たったようである。ならば自分の調査はしなくても大丈夫だろうか。
思考の途中で一匹の風妖精がデヴィッドの元に飛んできた。ガヴリエルの任務を引き継いだ他課がようやく動き出したという報告だった。
「…他にすることも無いしな」
デヴィッドは机の上に小山になっている資料を横にどけて、新しい資料の閲覧申請書を取り出した。


結局のところ、クーロンは『互いにしか解らない』ことに固執しすぎていたのだ。
ガヴリエルがメモまで残して伝えたかった事。普通に考えてそれがクーロンにしか理解できないような事のはずがなかった。もしもクーロンがガヴリエルのことを忘れていたら伝える術が無くなってしまうのだから。
第三者でも調べれば辿り着ける答えで、かつ“クーロンならば調べる手間を数段省くことができるもの”。
「それがインテグラにはあるんですか?」
すぐ後ろを急ぎ足でついて歩くウルスラは乱れた息を整えながら尋ねてきた。
商区でも作業場や工房が多く建つこの辺りでは、店の並ぶ通りよりも行き交う人は少ない。人目につかぬように急ぐ必要はなかった。
それでもクーロンが早足で目的の場に向かうのは、確信があったからかも知れない。
慣れ親しんだ路地を抜けた、袋小路の突き当たり。
ふわりと、その店に入っていく人影が見えた。
「……どうしましたか、クーロンさん」
「いや、なんでもない」
唐突に止まった足をまた動かしてクーロンは店に入っていった。
見知らぬ店に首を傾げるウルスラだったが、店の横に控えめに出された看板を見て「あ、」と呟く。クーロンに続いて黒塗りの戸をくぐった。
喫茶店のような店内には、2脚しかないテーブルに花を飾る少女が居た。
「いらっしゃいませ~、って。ディールさんじゃない。お久しぶり」
「ナヌラン、兄さんは?」
「居ますよ、今地下に。先生、ディールさんが来てますよ~。言ったとおり~」
ナヌランと呼ばれた少女はカウンター奥にある階段に向かって呼びかけた。程なく階段から手燭を携えた男が上がってきた。
表の看板を見て少なからず予想していたウルスラが、小さく感嘆のような声を出した。地下から上がってきた男はクーロンと同じ燐光のような淡い青の髪を持っていた。
「お帰り、レディローズ。来るんじゃないかと思っていましたよ」
「兄さん、最近妙な客が来ませんでしたか?」
「1週間程前に来ましたよ。骨壷を預かってほしいと言われたのだけれど、中が空でした」
「え、先生。あれちゃんと重かったですよ」
「人の…少なくとも動物の灰は入っていないということですよ。中のものが見えなかったから」
「それは今何処に」
「地下の納骨庫に」
聞くが速いかクーロンは、今しがた兄が上がってきた階段を駆け下りていった。
「あ、クーロンさん…!」
追いかけるタイミングを逃しウルスラはその場に立ち尽くした。
手持ち無沙汰なウルスラに、クーロン(兄)が店内の椅子を勧めた。
「ごめんなさい。レディローズは熱くなると周りが見えなくなってしまって」
「大丈夫です。…あ、ボクはウルスラ・ロウレスっていいます。クーロン…レディローズさんの部下で、一緒に……」
言いかけて、あっと口をつぐんだ。二人の請け負う情報局の仕事は裏の業務だ。迂闊に一般人に話していい内容ではない。
「情報局の仕事のことなら、私に話してくださっても問題はありませんよ。仕事柄よく知っていますから」
『葬儀屋』の看板を出す店主は含み無く笑った。
情報局員は身寄りのない者が多い。帰る場所の無い者達ならば、街の葬儀屋にあずけてまとめて葬るのが最も簡単と云う訳だ。
「私は《九龍葬司堂》店主のヘブンリィライト・クーロンと申します。あちらはスタッフのナヌラン・ルーガル。どうぞ宜しくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします」
深々と頭を下げるヘブンリィに、ウルスラも倣ってお辞儀をした。
地下に行ったクーロンが帰って来るまでの間、ウルスラは勧められた椅子に座って店内を見回した。葬儀屋を利用した事が無いので店内については何を思いようもない。
だが、ぼんやりと眺めてみたヘブンリィは毛色だけではなくクーロンに似ていた。この待ち時間にヘブンリィがクーロンについて話してくる時も、弟について語る口調や表情は柔らかく暖かいものを感じ取れた。
(こういうのが家族って云うのでしょうか…)
ウルスラには理解できないことを、彼女はなんとなく思った。




階段を下りて、地下の納骨庫の戸を開く。
納骨庫は奥が個人名義のある棚が並び、手前の暖簾で仕切られた小部屋に共同墓標行きになる壷の棚があった。
その暖簾の奥に。
「ガヴリエル………」
サングラスを外し、クーロンが呟いた。
長い灰銀髪に聖服を着た、生前のままの親友が居た。真っ直ぐにクーロンを見つめ、人差し指で棚にある壷の一つを示して。
クーロンがその姿を認めた瞬間、ガヴリエルは倉庫の暗がりに掻き消えた。煙か、炎が消えるかのように。
ガヴリエルが指し示した骨壷。クーロンに、情報局に伝えたかった事。
クーロンは儀礼に則って封が成された壷の蓋に手を掛けた。


ナヌランが来客用のお茶を持ってきた頃に、クーロンは納骨庫から戻ってきた。
その腕には一つの骨壷が抱えられている。
「お帰りなさいクーロンさん。それがガヴリエルさんの遺言ですか?」
「ああ、そうだ。あとはこれを局長に提出すればガヴリエルが突き止めた事件に関することが伝えられる。が……」
封がされた壷を一撫でし、クーロンは壷に向けていた視線を上げた。視線を向けられたヘブンリィがわざとらしく大きく気がついた仕草をする。
「どうしましたレディローズ」
「兄さん、一度開けた封を、もう一度することは可能ですか?」
「そりゃあもちろん。骨壷の封をするのは葬儀屋の仕事ですから」
「ならば……」


翌日、情報局内で出回る夕刊の速報に殉死した情報局員のことと、その局員が担当していた事件の詳細についてが掲載された。
記事を読みながらデヴィッドは窓際の定位置で煙草をふかしている。
「故クーディーハルト4級祭務官の遺文書により偽造組織の末端を押さえることに成功したそうだ。実働は引継ぎの第3課。小規模だったため騎士団を通さず直接叩いたと…」
音読するが反応は返ってこない。
普段ならばこの時間は外回りに出ているクーロンとウルスラが今日は執務室内に居た。ウルスラは数枚の作文用紙とにらめっこしており、クーロンは升目の埋まった作文用紙を横にどけていつもならデヴィッドが処理している書類の一部に目を通していた。
「…不思議なことに3課が駆けつけたときにはすでに組織のアジト内には交戦の跡があり、組織の者はまとめて拘束されていた。検挙された彼らの言動は錯乱が見られ、同業者間の抗争等と見て、これを足がかりに他の通貨偽造組織の捜索を行う方針………と」
「クーロンさん、ここってどう書けばいいんですか?」
「そうだな…こうするといいんじゃないか。ウルスラはもう少し書きものが出来るようになればいいな」
「はい。頑張ります」
助言を受けて、ウルスラは作文作業に戻る。
「えー、ごほん。ところでこっちの今朝の速報には、王都の外東地区で発見された傭兵の遺体について書いてあるんだが…」
「何か言いたいことでもあるのか?」
「どこから小言を言って欲しい?」
「どれもいらないかな」
半ばほどまで燃えたシガレットを潰し、デヴィッドは大きくため息を吐いた。
「ここまでやって反省文で済んでいるのは奇跡だぞ、奇跡」
「反省文だけではない。7課全体に連帯責任で減給処分だ。2ヶ月な」
他の連中にも伝えねばな、とクーロンはひとりごちた。元よりただ調べるだけではすまないであろうことは予想の範疇だっただろうに、想定しうる結果が出てから文句を言われても困る。デヴィッドとウルスラ以外の課の者には減給処分は申し訳ないと思うが。
「まったく…お前は優等生なのかそうじゃないのかわからんな……」
デヴィッドは2本目のシガレットに火を点けて、まだぶつぶつと何かを言っていた。彼がうるさく言うのもクーロンを心配してのことなのだから、クーロンには素直に嬉しかった。抑えてくれる者が居るからこそ安心して暴走できる。
「忠告はありがたく受け取っておく。次もよろしく頼む」
「次? まだ何かやるんですか?」
やりとりを聞いていたウルスラが首をかしげた。
「黒幕まで付き合えとさ」
やれやれ、とデヴィッドは肩を落とした。
今回情報局が押さえたのは実際に偽造通貨を造っているいわば工房の部分のみだ。そこから辿っていけば偽造を企んだスポンサーが割り出せる。
全てを明るみに出すには、減給期間中に終わるかもしれないし、何年もかかるかもしれない。
7課はしばらく騒がしくなりそうである。



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