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怖い話?の続きです。
こうして書いてみると、ファーは結構書きやすいかなと思ったり。言い方がストレートだからですかね。
テオフィルやミッドガルドは言わないことが多くて喋らせ難いし、カルーアや伯爵の雰囲気出すのも一苦労だし、グランツに至ってはスラング考えるの大変すぎて争わせられない状態ですから;

カレルの容姿に関しては、文章で幾ら描写してもいまいちな気がします。
たぶん画像で見るのが一番解り易いかなと。描き難いでしょうが。
あと書き忘れてましたがクーロンは幽霊が見えます。情報局話でも何度か見てる描写がありますね。





のっぺらぼうと間違えるようなものはなんだろうか。窓ガラスに映った自分の顔? だとしたら誰かが真相に気づいても良さそうなものだ。
それとも居残りの祭務官が見間違えられたりしているのだろうか。そういえばホールで見たような気がする人影は、この先に向かって行っていた。暗闇と噂で怯えていれば、見間違うこともあるかもしれない。
「そういえばトリス、のっぺらぼうの噂はいつ頃から流れたのだろう。俺は今日が初耳だった」
「僕も聞いたのは最近です。メイドが話しているのもごく最近のことです」
正直な話、のっぺらぼう以外にも城内に出没する怪談の類はたくさんあった。建物自体が年代ものだし、城内で死ぬ者も非業の死を遂げる住人も多々居る。
それら古参怪談たちを押しのけて話題となるのっぺらぼうとはどんなものだろう。
「もしも実在する人物だとすれば、僕は他国や魔族のスパイではないかと思います。夜の人目の無いときに現れていますし、内政局は名の通りこの国の内政を司る場所ですから」
「その可能性も否定はしきれないな」
そうなると城の警備の甘さに恐怖することになってしまうが、なくはない話ではある。だがファーレンハイトにはのっぺらぼうが国の危機になりうるものだとは思っていなかった。国を脅かすようなものをミッドガルドが放っておけと言う筈がないからだ。
脅威であることを理解し対策を講じた上でファーレンハイト達の様子を見て笑っているの可能性もあるが。
「む、最後の資料室」
「廊下の端まで来ちゃいましたね」
話しているうちに最端の部屋の前まで来てしまった。この先には資料室一室分の廊下と階段室があるだけだ。
何もなしかとファーレンハイトが足を止めかけた時、微かだが、異音がした。
止まりかけた足音に、1テンポずれるように重なった足音。
すぐさまトリスを見るが、トリスもファーレンハイトに合わせて立ち止まったようだった。彼の足音の可能性もあるが、それにしては聞こえた方向と音量がおかしい。
「陛下?」
「今…」
言いかけて。

ぺた、ぺた、ぺた …… …

「!!?」
今度ははっきりと聞こえた。
とっさにトリスはファーレンハイトの前に出て、護身用のショートソードを構えた。
足音とはつまり、人の居る証。
「誰です!?」
トリスが殺気立って廊下の先に呼びかけた。が、返事はこない。
返事の代わりのように足音は徐々に近づいてきた。上の階から階段を下りてきているようだ。パタパタと段を踏む音にあわせて階段室の戸の隙間からうっすらと明りが漏れてくる。
まさか本当にのっぺらぼうが現れたのだろうか。ファーレンハイトが前に出ようとすると、トリスに制された。確かに危険が全くないとは言い切れない。自身にも対応できるような手立てがあればよかったが、あいにく杖も魔導書も持ち合わせていない。
足音が止まった。のっぺらぼうは今まさに階段室の戸の向こうに立っているのだ。ファーレンハイトは出てくる者の姿をすぐ確認できるようにカンテラを戸にかざした。
戸がゆっくりと開き、内側から明りが漏れた。先に光源となるカンテラ、そしてそれを持つ白い手が現れ、半分ほどまで開いた戸から出てきた姿は―――――。

「………カレルさん?」
「―――ファーレンハイト17世陛下、それにトリス=トリス王甥殿下。今晩は、…なぜここに?」
階段室から出てきたのは内政局長のカレルベインだった。普段と変わらぬ祭務官の聖服を着て、手には灯火となるカンテラを持っている。真っ白い肌と髪がカンテラに照らされ浮き立って見えた。
カレルベインは相変わらずの抑揚のない調子で挨拶を述べ、言葉少なに疑問を投げた。
「ええと…なぜかって言われちゃうと…」
「散歩だ」
迷いもなくファーレンハイトが答えた。
カレルベインはそれで納得したのか「そうですか」と短く返した。トリスが逆に尋ねる。
「あの、カレルさんはどうしてこんな時間に内政局に?」
幾ら局長といえど当直の義務はないし、今日は居残りしている局員は居ないはずだ。
「見回りをしておりました。ラプレツィア様が局長を務めていた頃、毎夜行っていたことを引き継ぎまして」
「へ、へえ。そうなんですか………毎夜?」
トリスは初めて聞く事実に驚いた。ファーレンハイトも顔には出さないが驚いていた。
ラプレツィアは先代の内政局長にしてカレルベインの養母でもある女性だ。彼女はファーレンハイトの即位と共に内政局長に就任したため、その在任中毎夜と云うことは9年前から毎晩内政局本部内をうろついていたことになる。
「すごい……けど、それはラプさんが見回りで捕まるほうなんじゃ…」
「そう、最近ここに不審者が出ていると噂になっているので、一層警戒して見回りを行っていたのですが今のところそれらしきものは見ておりません」
「それに関しては俺たちが解決した。今」
「さすがファーレンハイト17世陛下。それで、不審者とは如何様なものでしたか?」
ファーレンハイトはカレルベインの顔をじっと見つめて押し黙った。
ヒューフロストの固有種族である氷妖の、その中でも特に珍しい形質が現れているのがカレルベインだった。彼女は白い色素を保持しており、肌や髪はもちろんのこと虹彩や瞳孔までもが真っ白になっている。色彩的抑揚の無いその顔は、カンテラの弱い光の中で見ればのっぺらぼうに見えなくもなかった。
「まあ…害はないな、今後とも。カレルベインが心配することはない」
「そうですか。では私は見回りの続きがありますので、これで失礼します」
一礼し、カレルベインはファーレンハイトとトリスの横を通り抜け、ホールに向かって歩き出した。数歩進んで、ふと思い出したように足を止め、振り返った。
「そういえば陛下、私以前に誰かとすれ違いませんでしたか?」
「? いや、誰も見ていない」
カレルベインの質問に首を傾げつつ、ファーレンハイトもホールで見た人影のことを思い出した。
「カレルベインも俺たちの他に誰か見なかったか?」
「いえ、誰も」
ここが2階でカレルベインが上から来たということは、あの人影は1階に下りていったということか。
「そうか……いや、なんでもないんだ。1階に下りていったなら、何もおかしなことではない」
「お言葉ですがファーレンハイト17世陛下、それはありえません。現在そちらの階段室の1階へ向かう階段は崩れてしまって通行不能です。転落防止にバリケードが張られております故、飛び降りることもできないかと」
「………なんだと?」
「復旧用の資材手配をミッドガルド猊下が担当しておりますので、陛下はご存知だと思っておりましたが」
「あ、蟷螂さんの仕事ってそれのことだったんですね」
別の点で納得しているトリスの横で、ファーレンハイトはうっすら冷や汗をかいていた。
ホールで見た気がする人影は、気がする程度の曖昧なものだ。気のせいだったと思えば、思い込めないほどではない。だがよく考えてみれば『気がする』程度にしか見えなかったのは“あらゆる”明りが届いていなかったからだ。こちらの明りが届かないのは距離からすれば当然として、こんな深夜に歩き回っている人間が、たとえ居残りだったとしても何の照明も持たずに歩くだろうか。
そこまで考えて、カレルベインの様子に違和感を覚えた。すれ違ったかと訊いたということは彼女も自分よりも前を歩く者を見ているということだ。そして、その者は1階には行けないからこそ2階に居るファーレンハイトたちにすれ違ったか尋ねたのだろう。その割りに、カレルベインは落ち着きすぎではないのか。
「カレルベイン、その…君が見た人は何処に行ったのだろうな? 俺たちは見ていないが、1階には行っていないのだろう」
カレルベインは「そうですね」と短く答えた。その後、少し考えて続きを話す。
「よくあることですので気にはなりません。今も、ただ確かめただけです。見回り中は、部屋に入っていく人影を見て部屋を覗くと誰も居ないということがざらです」
「……そうか…」
見回りをしている割に危機管理意識が足りないのではと指摘する気力も起きなかった。
再びペタペタとサンダルを鳴らし歩き去るカレルベインを、2人は見送った。
「帰ろうか」
「…そうですね」


夜も遅いためトリスを部屋に帰し、ファーレンハイトは宰相執務室に戻った。ミッドガルドは相変わらず机に向かっていた。
「お帰りなさいませ、陛下。のっぺらぼうには会えましたか?」
「ただいま。……それらしきものには会えたが………知っていたのか? カレル…と云うよりもラプが見回りしていたこと」
「もちろんです。最初に廊下で会ったときは驚きましたが、彼女らしいでしょう?」
「らしいな。すごく」
先ほど会った“のっぺらぼう”を思い出し、ファーレンハイトはため息を吐く。
カレルがのっぺらぼうの正体ならば、噂が最近流れ始めたのも納得がいった。彼女は局長に就任してまだ半年も経っていないのだから。
「で、陛下はカレルベインに注意などしたのですか? 見回りを中止するように…とか」
「いや、放っておいたよ。実害は無いからな」
氷妖にとってこの程度の夜更かしが仕事の支障にならないことは、目の前の男で実証済みだ。噂に関してもカレルベイン本人に説明させれば驚く者も居なくなるだろう。
「カレルベインには明日にでも見回りをしていることを局員に明かすように言っておく。それで十分だろう」
「それが宜しいかと思います。―――――ところで陛下、」
「なんだ?」
「楽しかったですか?」
「んー……、…ああ」
少しの間を置いて返答する。
「それは何より」
ミッドガルドは微笑んだ。
ファーレンハイトはふと“ミッドガルドはこのためにわざと黙っていたのではないか”と思ったが、口にしてもはぐらかされるか、買被りすぎだと笑われるだけなので黙っておいた。
「そろそろ部屋に戻るかな」
「お送りしましょうか?」
「いや、いい」
そんなことしている暇があるならお前も休め、と言い残しすぐに執務室を出た。長く居ると何かと言い訳をされて結局あれは徹夜をする。反論をさせずに会話を打ち切れば律儀に休んでくれるものだと気がついたのは最近のことだった。
飛び出した廊下は暗かった。が、いつの間に晴れたか、窓からは月明かりがうっすらと入ってきている。カンテラよりは弱々しいが、廊下の奥まで照らし出す光だ。
人の居ないこんな時間ならば、この廊下の奥に何が居ても許せるような気がした。


後日、日の元、内政局本部にて。
カレルベインは内政局直々の情報局への依頼を説明するために、請け負ってくれる情報局員を伴い内政局長執務室に向かっていた。
相変わらず続けている夜の見回りのコースを辿って長い廊下を行く途中、後ろに続く情報局員の一人がふと足を止めた。
「どうしましたか?」
尋ねても、返事がない。
立ち止まったのは今回の件を担当する情報7課のクーロン課長だった。隙なく着込まれた聖服に不釣合いなサングラスは、目上の者に失礼だとよく言われているが体質上仕方なくかけているものだそうだ。そのサングラスを外し、クーロンは今しがた通り過ぎた資料室を見つめていた。
「…なにか見えるのか、クーロン」
「………」
「……そうか」
クーロンと共に来た副課長のロウレスが何かを尋ね、納得したようだ。
「何か見えるのですか、ロウレス3級官?」
「いえ、俺には見えませんよ」
「―――――失礼。執務室に向かいましょう」
暫くすると、クーロンは小さく首を横に振りカレルベインに先に進むように促した。
カレルベインは不思議に思いながら、再び歩き出した。




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