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17 2011 / 04
置き場が無いのでこちらに。
交流板投稿用の文章です。
ネタ扱いはあんまりですが、小話カテゴリに置くのは変な感じでしたので…。
天方さまの一覇さん、穐さまのテュエラさんお借りしました。




まだ表通りを視認できる程度の位置だというのに、路地には表通りの喧騒は程遠く、低い犬の唸り声だけが響いているようだった。
鋭い犬の視線に、テュエラは後ずさる。一覇の肩に手を置いて、隠れるように彼の後ろに回りこんだ。ただならぬ雰囲気を察してか、一覇もテュエラを庇うように、半歩前に出る。
表通りを歩いていたときに感じた視線は、この犬のものなのだろう。視線を避けるために路地に入った途端に姿を表したのだから、最初からこのときを待っていたに違いない。
灰色のまだら混じりの赤毛の犬を連れ立っているのは二人の男。深緑の衣装はこの国を守護する騎士の装束だった。
「そこのご婦人。突然失礼だが、少々フードを取っていただけないだろうか」
ストラップ付きの眼鏡をかけた騎士が、硬質な口調で話しかけてきた。尋問の形式文でありながら、その語調には伺いの色は欠片もない。
退魔の銀を産出するヒューフロストは、それゆえに度々魔族の襲撃を受けている。そのために魔族に対する態度は非常に厳しい。テュエラのように外見にその特徴を備える者は、外を出歩くことが難しいほどに。
無言で居ることを警戒されていると解釈したのか、眼鏡の騎士は言葉を続けた。表情は変わらないが、声色は先よりも若干柔らかくなっている。
「…我々は氷刃騎士です。先刻、この辺りに魔族らしき者が居るという市民の通報を受けたので巡回をしています。どうか、調査にご協力を」
説得のため一歩前に出ようとした眼鏡の騎士を制するように、もう一人の騎士が行く手を遮った。
「いちいちかったるいことしなくても戦えば判る事だろう、マイズナー。 何のための俺達だ?」
「もし間違ってたらどうするつもりだ」
「そんときゃ団長に謝ればいいだけさ。第一、フレが判別を間違えたことなんてない」
もう一人の騎士は、独り言のように仲間と目も合せずに喋っている。眼鏡の騎士は、呆れたように肩を落とした。
もしも一覇達にもう少しヒューフロストの騎士団に関する知識があれば、二人の騎士が身に付けている徽章が一般の氷刃騎士のものと違うことに気付いただろう。六角形に剣が氷刃騎士の印、だが、旗印にもなっている紋章の剣は刃が下を向いているのに対し、二人の騎士が肩に帯びている紋章は刃が上になっていた。掲げられた剣を示す《抜剣章》は、いかなるときも自らの判断で武器の使用が認められる、騎士団長直属騎士の証である。
「上手く避けろよ? 魔族のお嬢さん」
言葉と同時に騎士がジャケットのボタンを外すと、沸きあがるような魔力の流れが制服の裾を翻す。はだけて見えた騎士の肌に文字通り瞬く光が波紋のように渡り、騎士の周囲に幾本もの光の矢が現れた。
「“珠なる魔眼の血族たる我命ず! 我が目に映りし天地の力よ、定めし姿となりて”―――――」
「走れ!!」
呪文の末尾が唱え終えられる前に、一覇は叫んだ。叫びと同時にテュエラの腕を掴み、走り出す。
突然引っ張られてよろけたテュエラは、フードが脱げて隠していた角があらわになった。
「そら見ろ、当たりだ! ―――――“我が敵尽く貫き給え”!!」
「市街に被害が出たらどうするつもりだ………“跳躍黒壁1種2種、召令”!」
テュエラの角を見、騎士は嬉々として呪文を唱える。後を追うように、眼鏡の騎士も周囲に防御の術構成を展開した。辺りに溢れる魔術の光弾と、路地の両脇に広がる防御壁で周囲の風景が一変する。
「ちょっと一覇、戦わないの?!」
「応援でも呼ばれたら面倒だ。巡回しているということは、他にも居るんだろう」
応戦しようと短弓に伸ばしかけた手を引っ込めて、テュエラは一覇の言葉に従い走ることに集中した。
前を見てみると、長く伸びる路地の両側に張られた防御壁は、路地の途中で途切れていた。それが図ったものなのか、それとも眼鏡の騎士の魔力が行き届かなかった故のものなのかは判らないが、建物を守るために張られた防御壁がその位置で途切れているのなら、魔術の矢の射程はその位置を越えることは無いということだ。
この防壁を抜ければ、この場は切り抜けられる。
それを理解したテュエラは、掴まれていた腕を振り解き、一覇の肩に手を置いて、地を蹴る脚に力を入れた。




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